「今月のリーチは、先月より増えました。」
「保存数が多かったのは、この投稿です。」
「フォロワーは、これだけ増えました。」
どれも必要な報告です。
でも、その数字を見たあと、来月は何をするのか。
そこまで決まらなければ、レポートは一か月分の記録で終わってしまいます。
私たちが知りたいのは、数字が増えたか減ったかだけではありません。
その結果から、何を判断したか。
01.増減には、理由をひとつに決められないことがある。
先月よりリーチが伸びた。
投稿の切り口を変えたからかもしれない。動画の冒頭がよかったのかもしれない。広告をかけた投稿が、全体の数字を押し上げたのかもしれない。
一方で、私たちの投稿以外も変わっています。
プラットフォームの表示のされ方が変わる。人が反応する話題や、見慣れた表現も変わる。去年届いた企画が、今年は同じように届くとは限りません。
逆に、落ちた月もあります。
投稿が弱くなったとは限りません。公開した本数、企画の種類、配信した広告、時期が違えば、月ごとの合計だけでは比べられない。
ただ、数字が落ちるたびに「アルゴリズムのせい」とも言いたくありません。それでは、私たちが変えられる部分まで見えなくなるからです。
だから、まずは何と何を比べているのかを揃えます。
短い期間の変化を見る。四半期で続いている傾向を見る。同じ形式の投稿同士を比べる。必要なら競合の発信や、その時期に選ばれている表現も見ます。
それでも理由を特定できないなら、特定できないと書く。
理由を作って報告するより、次に確かめるべきことが残っている方が、仕事は前に進みます。
02.届いたあとに、何が起きたか。
リーチやインプレッションは、接触の大きさを見るために使います。
けれど、届いた人が商品を知りたいと思ったか、比較したか、相談したかまでは、その数字だけではわかりません。
保存された投稿には、あとで見返したい理由があったのかもしれない。プロフィールへの遷移が増えたなら、発信者や商品について、もう少し知りたくなったのかもしれない。
ただし、保存も遷移も、購入や問い合わせと同じではありません。
投稿からプロフィールへ。プロフィールからWebへ。Webから問い合わせへ。
どこまで確認できて、どこから先は見えていないのかを分けて考えます。
フォロワーの増加も同じです。増えた人数と、その人たちがその後も見続ける理由は、別々に見なければいけません。
03.広告は、目的によって良い数字が変わる。
広告の結果が、安く多く届いた。それは認知を広げたい施策なら、大切な結果です。
一方、問い合わせを狙った配信なら、クリックの安さだけでは決められません。その先で、どのくらい相談や申込につながったのかを見る必要があります。
同じレポートの中でも、投稿と広告を同じ一列の順位表にはしません。
何を達成するために配信したのか。その目的に近い結果を見て、Creativeや配信先、予算の配分を考えます。
数字が良かったものに、来月の予算を全部寄せるとも限りません。まだ少ない件数から出た結果なら、もう少し試す方がいいこともあります。
04.来月、何を変えるのか。
私たちは、レポートの最後に「改善します」とだけ書きたくありません。
たとえば、ある切り口の投稿は届いたが、プロフィールへは動かなかった。ならば同じテーマを繰り返す前に、誰に向けて何を伝えていたか、見た人が次に知りたくなる情報があったかを見直す。
別の投稿は、広く届いていないが、保存やサイトへの遷移が続いていた。ならば、その切り口を残し、届け方や広告との組み合わせを試す。
ここで決めたいのは、何を続け、何を変え、何を一度止めるかです。
媒体の変化やトレンドも見ながら、先月の正解をそのまま来月へ持ち込まない。その判断を、数字と一緒に残します。
そして、次の月には、その判断が合っていたかをまた見る。
レポートは、先月の答え合わせであると同時に、来月の判断の記録です。
結果が出なかった月にも、次の選択を少し良くする材料は残せます。
結果が出た月にも、何が効いたのかわからなければ、同じことを続けていいとは言えません。
「数字はどうでしたか。」
その次に、私たちはもう一つ聞きたい。
「だから、次はどうしますか。」
