「来月は、何を投稿しましょうか。」

会議室で考える時間は必要です。

でも、資料と過去の投稿だけを見ていると、 似た企画が並ぶことがあります。

商品紹介。 スタッフ紹介。 季節の話題。

どれも間違いではありません。

ただ、その会社の現場には、 まだ言葉になっていない投稿の材料があります。

お客さまが立ち止まるところ。 何度も聞かれること。 説明すると、表情が変わる瞬間。

私たちは、そういうものを見たいと思っています。

投稿のネタは、現場で人が迷った場所にある。

01.企画書に載らない、短い質問。

例えば、お店で商品を見ている人が、

「これと、あれは何が違うんですか」

と聞いたとします。

つくり手にとっては当たり前の違いでも、 初めて見る人には分からない。

その質問は、 二つを比べる投稿の入口になるかもしれません。

「いつ使えばいいですか」

という質問なら、使う場面を見せられるかもしれない。

「自分にも合いますか」

なら、選ぶときの考え方を説明できるかもしれない。

もちろん、聞かれた質問を そのまま全部投稿にするわけではありません。

でも、何に迷っているかを知らずに考えるより、 ずっと具体的な出発点になります。

02.いつもの説明に、抜けているものがある。

現場の人が繰り返し説明していることがあります。

店頭で毎日答えていること。 問い合わせのたびに補足していること。 イベントで必ず聞かれること。

社内では共有できているので、 SNSではまだ伝えていないこともあります。

逆に、会社が伝えたいことは何度も投稿しているのに、 お客さまが知りたい順番では出していないこともあります。

この違いは、 会議室の中だけでは気づきにくい。

誰が何を質問したのか。 どこで手が止まったのか。 説明のどの一言で理解が進んだのか。

小さな観察を集めると、 投稿に足りなかった説明が見えてきます。

03.見たものを、そのまま投稿しない。

現場へ行けば、必ずいい企画が見つかる。

そんな単純な話でもありません。

一人の質問が、 多くの人の疑問とは限らない。

目の前で盛り上がった場面が、 画面の中でも伝わるとは限らない。

だから、観察したあとに考えます。

この疑問は、誰のものか。 投稿で答えるべきか。 動画で見せた方が早いか。 写真と短い言葉で十分か。

お客さまの言葉を借りるなら、 個人が分かる形で勝手に使わないことも大切です。

現場は、完成した企画を拾う場所ではありません。

問いを見つける場所です。

04.会議室に戻って、編集する。

会議室も必要です。

見つけた問いを整理する。 会社として伝えられることを確かめる。 どの順番で見せるかを決める。

現場で聞いた一言を、 一つの投稿にするのか。 何本かに分けるのか。 そもそも投稿ではなく、サイトの説明を直すのか。

そこは編集の仕事です。

現場で拾ったものを、 そのまま流すことと、 伝わる形にすることは違います。

企画会議をなくしたいわけではありません。

会議室へ持ち帰る材料を、 もっと具体的にしたいのです。

05.次の投稿は、誰の疑問に答えるか。

「何を投稿するか」だけを考えると、 ネタ探しが続きます。

でも、

誰が何に迷っていたか。 どの説明が必要だったか。

そこから始めると、 投稿の役割が少しはっきりします。

必ずしも大きく再生される企画ではないかもしれません。

それでも、その会社を知ろうとしている人にとって、 必要な一本になることがあります。

投稿の答えを探す前に、現場の質問を聞く。

SNSの仕事は、画面の中で完結しません。

人がいる場所へ行く。 話を聞く。 見たことを持ち帰る。

そして初めて、 何を、どう見せるかを考える。

私たちは、そんな順番を大切にしたいと思っています。