当時、書いていたのはこんなことです。
スマートフォンとSNSの普及によって、情報の最適単位が「ウェブサイト」から「SNS上のポスト」へ移ってきている。
Googleで検索してWebサイトを探すだけではなく、Instagramのハッシュタグから情報を探す。
長いページを上から下まで読むより、一つの投稿、一つのストーリーズで情報を受け取る。
そんな変化について書いていました。
あれから6年。
今もう一度考えてみると、少し続きを書きたくなります。
01.情報は、さらに小さくなった
2020年当時、私たちが見ていたのは、
ウェブサイト → SNS投稿
という変化でした。
今は、そこからさらに細かくなっています。
一つのショート動画。
一枚の画像。
一つのコメント。
数十秒の切り抜き。
検索結果に表示される短い説明。
そして今は、AIが複数の情報を読み、質問に対する答えそのものを組み立てることも増えました。
Google SearchにもAI OverviewsやAI Modeが入り、Google自身も、生成AIを使って情報を見つけ、整理し、理解する行動が広がっていると説明しています。
以前なら、
検索する。
ページを選ぶ。
開く。
読む。
答えを探す。
という順番だったものが、
質問する。
答えを見る。
で、一度完結することもある。
情報へたどり着くまでの距離は、ずいぶん短くなりました。
02.では、Webサイトはいらなくなったのか
ここで少し矛盾することがあります。
2020年に「情報の単位はWebサイトからSNS投稿へ移っている」と書いた私たちは、2026年の今、こうしてまたWebサイトを作っています。
では、6年前の考えが間違っていたのか。
たぶん、そうでもありません。
SNSの投稿は流れていきます。
ショート動画も流れていきます。
AIの回答も、その質問をした瞬間には便利ですが、次に同じ質問をしたときには別の答えが返ってくるかもしれません。
一方でWebサイトには、情報を蓄積できます。
何を考えていたのか。
いつ書いたのか。
その後どう考えが変わったのか。
どんな根拠があったのか。
それを残しておける。
実際、この記事を書けているのも、2020年に書いたものが残っていたからです。
6年前の自分たちと、今の自分たちを比べることができる。
これはWebサイトの面白いところだと思います。
03.「入口」と「原本」は、同じでなくていい
今は、一つの記事を公開したからといって、その記事を最初から最後まで読んでもらうことだけが情報の届け方ではありません。
記事の一部がInstagramに出る。
一つの考え方がショート動画になる。
検索結果から一部分だけ読まれる。
AIが情報源として拾う。
誰かが友人にURLを送る。
そのどれかから、このサイトへ来る人もいる。
「入口」と「原本」は、同じでなくていい。
だから私たちは、
Webサイトか、SNSか。
という二択では考えなくなりました。
WebサイトにはWebサイトの役割があり、
SNSにはSNSの役割がある。
AI検索にも、また違う役割があります。
一つの場所だけですべてを完結させる必要はないのだと思います。
04.AIがまとめるほど、元の情報が大事になる
AIが情報を整理してくれるようになると、Webサイトの記事なんて読まれなくなる。
そう考えることもできます。
実際、簡単な質問なら、答えだけ分かれば十分なこともあります。
一方でGoogleは、AI検索が広がる中でも、フォーラム、動画、ポッドキャスト、個人の投稿など、実体験や独自の視点を持つ情報を求める動きがあると説明しています。
私たちも、こちらの方が面白いと思っています。
「Instagramの運用方法」をAIに聞けば、かなりちゃんとした答えが返ってきます。
一般的なインフルエンサーマーケティングの説明もできます。
広告の指標についても教えてくれます。
だったら私たちがわざわざ書く意味があるのは、
実際にやってみてどうだったのか。
私たちはどう考えているのか。
6年前はどう考えていて、今は何が変わったのか。
そういう部分なのかもしれません。
AIがまとめられる情報が増えるほど、 その元にある経験や考え方の方が大事になる。
05.6年前より、答えは曖昧になった
2020年の私たちは、
「情報の最適単位がウェブサイトからSNS上のポストへ移っている」
と書きました。
今なら、もう少し違う書き方をします。
Webサイトのときもある。
SNS投稿のときもある。
15秒の動画かもしれない。
AIが作った数行の回答かもしれない。
そして、その続きを知りたくなって、長い記事を読むこともある。
情報の最適単位は、もう一つではないのだと思います。
だから私たちは、このサイトに長い文章も書きます。
SNSにはSNSに合った形で出します。
AIに読まれることもあるでしょう。
どこから届いてもいい。
ただ、その元になる考えや経験は、ここに残しておきたい。
2020年に書いたものが、6年後の今日まで残っていたように。
それが今、私たちがもう一度Webメディアを作っている理由のひとつです。
